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満足度の高い台東区のマンション

段階的に上昇するチューブ型の空間は、いわゆる住宅というよりも、生活のステージを演出しているかのようだ。 この住宅の雰囲気は、写真で撮りにくいという話を聞いたのだが、なるほど、人のいない建築写真よりも、実際に人のいるほうが断然生きてくる。

一階のリビングに一人、一・五階の趣味のフロアに一人、二階に一人。 大きな高低差ゆえに、違う目線でありながら、空間がゆるやかに連続していることがよくわかるからだ。
音響が全体を包み込む(見学時は、エンヤの曲がかかっていた)。 施主の夫妻と話をしたのは、このときが初めった。
通常のオープンハウスではこの経験だった。 通常のオープンハウスでは、名古屋から新幹線に乗って、新横浜駅で降りる。
駅前のロータリーでピックアップしてもらい、N宮博十H谷和子/ステューディオアーキテクツを見学した。 敷地の条件を明快に挙げていたようだ。
収集した建築写真を提示して、こうした空間を望んでいると説明し、コスタビの絵をかける部屋が欲しいなど、具体的なイメージを伝えている。 建築家の仕事としては、もっと漠然とした要望から条件を抽出するのだが、最初のプロセスは施主サイドでおおむねクリアされている。
論理的な意見交換。 打ち合わせを重ね、形式は生まれた。
この住宅は建築家と施主の共同設計というよりも、共同研究といえるかもしれない。 完成したとき、施主はイメージしていたものとほとんど同じだったと語ってくれた。
おそらく、途中の段階から、かなり具体的に空間を想像していたからではないか。 T島の図面をもとに、施主が自らつくったという住宅の模型もあった。
むろん、実際の建築でないとわからないことも少なくない。 施主は、いろいろな使い方を発見しながら、空間を楽しんでいるようだった。
決して広い敷地ではないため、駐車しているクルマと木の箱は近接し、想像以上に緊迫感をもつ。 建設前から、敷地にクルマをとめて、そのボリューム感を確かめている写真を見たが、確かにこのクルマは建築の一部として構想されている。

玄関から降りた地階は、ワーでは、クルマで一○分ほどの距離である。 線路を越えると、計画された街区ががらりと変わり、道が複雑に入りくむ、傾斜のあるエリアに入る。
ゴミの収集車がやっと通れるくらいの狭さだ。 なるほど、一方通行も多く、迷いやすい住宅地なので、自力で行くには難しい。
団少悶悶両尉を訪れようと思ったのは、クルマを中心にすえた建築の構成や、施主であるプロダクトデザイナーの独特な生活空間に興味をもったからである。 国少宛両汲ニは、樽のこと。
すなわち、不整形の敷地いっぱいに大きなコンクリートの樽を埋めて、クルマをとめるガラスの光庭を横から、寝室と水まわりの入った木の箱を上から挿入する。

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